CQV & QMS Knowledge Booklet · モジュール 1
クリーンルームの設計と清浄度分類
清浄度分類された部屋が満たすべき要件と、それをどう仕様化し、構築し、立証するか。1962年の一方向流の発明から、2022年にEU GMP Annex 1が必須とした汚染管理戦略までを扱います。
- ISO 14644-1
- EudraLex Vol. 4 Annex 1
- EN 1822
- ASTM E2500
- PIC/S PE 009
- Schedule M
清浄度分類された部屋とは、かつて一度認証を受けた部屋のことではありません。性能を 仕様として定め、構築し、立証し、そして定められた間隔で再び立証し続ける部屋のことです。 意味のある占有状態において、しかもこの十年で一度ならず変わってきた基準に照らして、です。
本モジュールはその一連の流れを端から端までたどります。仕様書が何を規定しなければ ならないか、適格性評価が何を立証しなければならないか、そして適正エンジニアリング 慣行とGMP適格性評価の境界が実際のところどこにあるのかを示します。
このモジュールの内容
- 沿革
- ホイットフィールドの一方向流クリーンルーム、NASAの惑星保護、そしてFederal Standard 209からISO 14644に至る道筋。
- 規格の全体像
- どの規格がどの側面を定めるか。ISO 14644のパート1から7、Annex 1、EN 1822、Schedule M、PIC/S、ISPE、ASTM E2500。
- 占有状態
- as-built、at-rest、in-operationの三状態。at-restのデータしかない清浄度分類証明書がGMP上なぜ不完全なのか。
- 微粒子による分類
- ISOクラスとAnnex 1のグレードA〜Dの対応。二つの粒径と二つの占有状態の双方について。
- 微生物限度
- Annex 1の表2、グレードAがなぜ「<1 CFU」ではなく「検出されないこと」なのか、そして落下菌培地の4時間ルール。
- サンプリングと再適格性評価
- サンプリング点の数とその導出方法、そして各施設が静かに超過しがちな6か月・12か月という上限間隔。
- GEPとGMPの別
- クリーンルームのどの部分を適格性評価し、どの部分をコミッショニングするか。その線引きをどう引き、どう説明するか。
- 差圧カスケード
- 陽圧・陰圧のカスケードと、カスケード型・バブル型・シンク型という三種のエアロック。それぞれがどのリスクに応えるものかを示します。
- 換気回数
- Annex 1がなぜ換気回数の固定表を廃したのか、そしてその代わりに何を根拠づける必要があるのか。
- 復帰時間とCCS
- クリーンアップ時間と、筋道を立てて論じる汚染管理戦略と、単に列挙するだけの戦略との違い。
- HEPAろ過
- 最易通過粒子径、EN 1822のH13/H14と米国の99.97 %表記の関係、そして据付状態でのシール部スキャン試験。
- 仕上げと動線
- アール巻き、設備貫通部、消毒剤との適合性、そして人と物の一方向動線。
- 更衣
- Annex 1がグレードAおよびBの更衣を、個人単位で実施・再評価される適格性評価済み作業として扱う理由。
- URSからOQまで
- 仕様書が規定すべき事項、据付時適格性評価が確認する事項、運転時適格性評価が実行すべき事項。
このモジュールが答える問い
- 直近の清浄度分類証明書にat-restのデータしかない場合、その部屋は適合しているといえますか。
- プロトコルでグレードAの微生物基準を「<1 CFU」としていますが、現在もそれで正しいでしょうか。
- フィルター一覧に「HEPA 99.97 %」とありますが、それはH14と同じ意味でしょうか。
- グレードBの再適格性評価を最後に実施したのはいつですか。試験日から試験日までで数えてください。